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分娩を知る(2) - 35w

分娩を予定している病院の説明会のこと。日本の分娩事情とは違うことも多くとっても新鮮でした。

産科を統括し日々分娩に立ち会っている教授による説明は、噂で聞いていた通り、病院の売り込みでもなく、日々の分娩のリアルな情報をそのまま伝えてくれます。これでまず旦も私も好感を抱きました。そして私たちの中で考えていた理想的なバースプランと病院の方針(自然分娩、分娩体位、分娩直後の赤ちゃんの対処などなど)が一致していたことが確認できて「この病院を選んでよかったね」と納得・安心することもできました。




「理想的なお産」の流れは、誰もが知っているように
陣痛開始→病院での触診の度に順調に子宮口が開き→無事出産ですが、陣痛は強いのになかなか子宮口が開かないということがなぜ起こるのかについて丁寧に説明してくれました。

出産の経過のフェーズ1は(教授のここでの説明では)子宮の開口期。その開始の合図は胎児自身が発信します。胎児の副腎から放出されるホルモンを合図に胎盤からも同じホルモンが生成され、それが子宮口を開いてくれる物質なのだそう。このホルモンが機能するには、妊婦の身体がホルモンを受容できる体制となっている必要があり、例えば、ホルモンばかり増えてそれを受け取る準備が出来ていないと、タイミングがずれることになり「子宮口が開かない」というホルモンとお母さんの身体のミスコミュニケーションが起こります。
このズレを最小限に抑える対策として、「妊娠後期に血糖値が低い妊婦のほうがホルモンに対する感受性が高くなる」という研究結果があり、遅くとも予定日4週前頃から意識して血糖値を下げる食生活を心がけてほしいとのこと。出来る限り甘いものは控えるのは勿論、精白された小麦粉、恐らく白米も含めて避け、全粒粉やジャガイモなどの炭水化物に切り替える。また食べた後の散歩30分も血糖値を下げるのに効果的だそう。私はこの数週間実践中ですが、効果はいかに。

フェーズ2(胎児が産道を通り始める)は所謂陣痛が5分間隔の痛みが続き病院へ向かう時。病院に行ってもまだ子宮口の開きが甘い場合よく軽い運動を促されますが、あれは軽い運動をすることでフェーズ1のホルモンとお母さんが受容する体制を整えるため。(病院はマイン川沿いなので、よくマイン川沿いを歩くよう指導するようですが、私の分娩は極寒の冬・・)大抵散歩は有効で子宮口も開きますが、それでも開きが悪い場合には、フェーズ1のホルモンをさらに促し、早く放出されすぎたフェーズ2のホルモンを抑えるために温かいお風呂を用意してくれます。お風呂ーいいね。

いよいよ胎児が産道におりてきて狭い骨盤を回旋しながら通る。どのように回旋しどのタイミングで胎児が顎を引いて頭を出し、どうやって肩を抜くか(これは両親学級でも習った)。胎児の旋回をうまく促すためにも、胎児が圧迫されず陣痛をうまくやり過ごせるための体制でのお産を強く推奨しています。痛みに耐える際のポーズとは、腹部が圧迫されないよう横になるか、椅子の背もたれなどに捕まって背中を丸めてやり過ごすような体制を指します。典型的な仰臥位(仰向けでのお産)だと胎児が逆の方向に回転してしまう可能性が高いとか。そして出産時、本来胎児の背中はお母さんの腹部を向いていないといけないのに、重力の関係で胎児が仰向けの状態で産道を通る事になりうまく顎が引けず最後の段階で胎児の顔が恥骨に引っかかってしまい痛みも強くなってしまい分娩もそれだけ長引きます。これは私達夫婦共々納得、できるだけ重力に逆らわず座位分娩を希望しているので。

それから、会陰切開、しないそうです。お母さんがアクティブに動き自分にとって(赤ちゃんにとっても)楽な体制でお産することで会陰切開の必要がなくなること、そして会陰裂傷の方が傷の治りも早く、後々そこが弱点になるということもないからというのが理由。市内の多くの病院で会陰切開をしている中、ここではNO会陰切開ということで嬉しい限り。ちぎれるままでいくよー。

産まれた赤ちゃんはお湯であらうことはせず簡単に拭くのみ(赤ちゃんを覆う白い膜は最高のprotection)。新生児検診の前にお母さんの胸の上にのせられて最初のスキンシップを交わします。大きな抵抗なく出て来た赤ちゃんはとても落ち着いた精神状態で産まれて来ます。多くの赤ちゃんは泣き声さえあげずお母さんの胸で眠りに落ちることも。へその緒がまだ胎盤と繋がっている限り十分な量の酸素を受け取っているので無理に泣かせる必要もなし。何度も言いますが私は二人目の分娩がすぐ待ってますんで笑、一人目は旦さんに預けてもう一仕事することになるのかもしれませんな。

この教授、月に2回予約不要でこんな説明会を開催しています。

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一連の説明の後、分娩室(バスタブ完備のところもあり広くてゆったり、バランスボールありの、ル・コルビュジエばりシェーズラウンジチェアまで)、病室(殆ど全て個室)、授乳室、新生児検診ルーム、お母さんのビュッフェ(朝と夕はビュッフェ、昼は病室で温かい食事)などなど見学。どれも大きな病院だけどこじんまりとした雰囲気。新しい訳でもないけれど小綺麗。

見学の合間に教授に近寄り、双子でもうすぐここで分娩することを伝えつつ、いくつか質問させてもらいました。「双子だと比較的未熟な状態で早めに産まれて来てしまうと思うんですが」というと、そうとは限りらないんだよ、と即教授。ボクは昨日ちょうど40週の双子妊婦さんの分娩に立ち会ったところだよー。と。日本だと管理入院、計画帝王切開などとよく聞きますが、この病院では「出来る限りお母さんのお腹の中で臨月を迎えて陣痛を待つ」のが基本方針。妊娠後期の双子は単胎妊娠に比べて成長が少しずつ遅くなり、だいたい2週遅れの成長になるんだそうです(つまり今私は35週目だけど、胎児の成長は33週レベルくらい)。なので、お母さんのお腹で成長することが大切、計画帝王切開だったとしても40週まで待ち十分に胎児が発達するのを待ちます。実はこの先生、逆子ですら自然分娩で出すほどのテクの持ち主。やるなあおい!私の中の人たち、一人は頭が下ですが、二人目は逆子ちゃん。先生によれば、一人目がうまく出た後、大抵二人目はクルンと向きを変えて出て来ることもあるから大丈夫とのこと。先生の言葉を信じてその瞬間を待とうじゃないか、と思ってます。それから、この病院はNICU完備なので万が一未熟児でも問題はありません。

この後、教授は分娩が始まる妊婦さんの元へいそいそと向かって行きました。教授、良い顔。いつもスムーズな分娩ではないにしろ、ハードなりにもやはり素晴らしい職業だね。

全ての妊婦の不安を払拭するかのような適切かつ十分な説明に参加者みんな満足していた様子です。少なくとも私たち夫婦はとっても満足、後は残り1ヶ月を静かに過ごし出来る限りお腹の中で成長してくれることを願うのみです。

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その他日本と違うかも?と思う点をいくつかメモ

出生届が院内で提出可能:役所の出張所があるのです。これは助かります。
費用:全て保険でカバーされるのでわからず。
入院の際の持ち物:保険カードと母子手帳以外は全て揃っているので手ぶらでどうぞ笑。
分娩の立ち会い:自然分娩/帝王切開とも立会い可能(希望であれば通訳者も立会い可だそう)
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by norocco | 2011-12-10 15:44 | 妊娠後期 3rd trimester
スペイン人の旦那とドイツ暮らし/2011年12月生まれの双子の女の子と黒猫も。
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